第一次川中島合戦

17/32

915人が本棚に入れています
本棚に追加
/338ページ
ドンドンドン 家来がこの部屋に向かって全速力で駆けてきた。 竜也達は、芸の後にたわいもない雑談に花を咲かせていたが、 「景虎様。ご報告があります。」 扉の外から声がする。 「入れ。」 家来が入ってくる。 「ただいま、武田が動き出したとの連絡が入りました。武田は着々と軍を進めているとのことです。そして再び村上義清様がいらっしゃいました。」 場の空気が一瞬でピリピリしたものになる。 村上義清は一度越後に来た後、とりあえず景虎から5000の兵を預かり、武田から自分の領地を取り戻すために戦っていた。 そしてなんとか義清は自分の領地を取り返したのだが、勢いを盛り返した武田方が再び義清の領地を攻め立ててきて、そのまま義清の領地を手に入れたということだった。 「武田め……。」 景虎は怒りを露にする。 そして立ち上がり、 「戦だ!もう武田を好き勝手にさせてはならぬ。急いで支度せい!」 「はっ!」 家臣達は急いで支度に向かっていった。 竜也も退室して準備に家に向かおうとすると、 「お主の働き期待しておるぞ。」 景虎から一言声をかけられた。 「はいっ!」 力強く返事をして竜也は帰っていった。
/338ページ

最初のコメントを投稿しよう!

915人が本棚に入れています
本棚に追加