第一次川中島合戦

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2時間かかってようやく武器が行き渡った。 「急がねぇとやべえかもな……。みんな走るぞ!」 10001人の大競争が始まる。 そしてなんとか景虎が現れる前に、出陣式の会場に到着する。 「この兵は竜也殿のものか?」 昨日仲良くなった家臣の一人に話しかけられる。 「はい。みんな武器も持たせてありますよ。」 「ほう……。立派な刀……。」 刀を持つ侍に近寄り、刀の様子を見ているようだ。 「はて、こちらの武器はなんという?」 今度は銃を持っている侍に近づく。 「それは銃ですよ。よかったらどのような武器かお見せしましょうか?」 家臣は、 「是非とも見させていただきたいが、この暗闇。危なくはないだろうか。」 竜也は少し考え 「確かに危ないかもしれません。申し訳ありませんが、戦場にてお見せすることになりそうです。」 家臣は 「期待しておるぞ。」 武士達はかなりざわざわしていたが一瞬で静まり返る。 景虎が来たからだ。 「みな、敵は今までにない強敵になるだろう。しかし我ら越後は決して屈しぬ!必ずや勝利を手にしようぞ!」 一斉に皆が、 『おおー!』 と叫ぶ。 「出陣!」 まずは先鋒隊がでていく。 竜也は 「竜也。お主は私の近くにいるのだ。わかったな。」 景虎の側に控えることになった。 「景虎様。俺の連れてきた侍達はどうしたらいいですか。」 景虎は驚いてしまった。 竜也が強そうな家来を自分の家来並みに連れてきていたからだ。 「この者達はあの時の?」 景虎は、竜也が盗賊に教われそうになっていた時に、ここにいる侍達に似たような者達をみている。 「はい。なかなか腕がたちますよ。」
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