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ガシャン
俺の操作が終わり、ここからは決められた動きの通りに、クレーンはアームをゆっくりと開き降下を始めた。
愛「行けぇ♪ 掴めぇ♪」
真奈「…………」
敬吾「これちょっと奥行き過ぎじゃない?」
敬吾が横から覗きこむ様にしてアームの位置を見る。
確かに、最初に狙ったサルの脇腹より少し奥、サルの頭部分へとアームは降下している。
だが、これでいいんだ。
これで……。
俺はゾーンに入り、クレーンからサルが見えた。
このままアームが降りればわかる。
いつの間にか店内の騒がしい音が聞こえなくなっていた。
いや、今目の前の俺の未来が掴めるか掴めないかに気がいっててBGMすら俺の脳がシャットダウンしているのだろう。
俺はそのままアームの動きから目を離さず見続けた。
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