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クソ親父が色気づいた服装で友人と外出してすぐ。兄貴が帰って来た。
「漢、宮藤雪雄、ただいま帰りやしたぁ!」
「お帰りなさいませ兄者!」
「お前ら兄妹今何歳だ?」
敬礼する2人にもはや中高生の面影は無い。
「で、兄貴。病院はどーだったんだよ?」
「え、何?兄貴ってば体悪いの?」
俺達2人の心配そうな顔を見て兄貴は少し顔色を曇らせる。
「あ、あぁ。別に問題ねぇってさ。医者が言うには単なる頭痛…」
「あっそ。」
「何だよ兄貴、心配して損した。」
「お前ら2人、もっと心配しねーのか!?」
「「別に。」」
「ふえぇぇん!この家にゃ慈愛っつーもんがねーのかよぉぉ!」
大泣きしながら兄貴は自室へと走り去って行った。家は毎日こんな感じだ、本当にうるさい。
だがこの時俺達は気づかなかった。兄貴のカバンの隙間から診断書が見えていた事に…
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