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「あまり俺を焦らすなよ?昨日俺の気持ちは言ったはずだ。」
「……はい。」
「なんかそれで、俺、吹っ切れたから。後は押すだけモードに切り替える。我慢はしない。」
「…はっ!?」
我慢してください!
私の方が完全にパニクってますから!
そう考えてると、南井恭平は私の頬に"チュッ"とリップ音を鳴らせてキスした。
「隙有り!」
「もう!南井さん!!」
「ハハッ!分かった。ごめん。もうしないから。……今日は。」
……今日は!?
「資料は俺が探すから、お前はデスクに戻れ。榊さんの仕事、今日までだろ?」
「はい。」
「……あんまり俺を妬かせるな?」
……や…妬…………!?
「ほら!行けよ。」
「…はい………」
解放された頃には、すっかり顔から湯気が立ち上がってて。
「遠藤!」
その呼び掛けに振り向いて「はい。」と返事したら
「好きだよ!」
なんて言うから、湯気は一気に蒸発し、代わりに火が吹き出した。
…要注意だ…南井恭平……
要するに、榊の仕事を優先する今日の私の仕事内容が気にくわなかったんだ……
………カワイイ………
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