キスと缶コーヒーとジンバック

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その翌週。 予告通り、南井恭平はプロジェクト現場へ毎日向かい、会えない日々が続いた。 朝、何時に来ているかは知らないが、毎日早く来て、私が出社する頃には既にその姿はない。 その代わり、手書きの指示書が毎日デスクの上にあって、その指示通りに動いていた。 1週間の出張を終えて戻った榊も、その後も一日おきくらいに出張へ行き、忙しく働いていた。 それゆえに増えてきたのがこれ。 「恭平さまや榊さまがいないと寂しいわね。」 「構ってくれる人がいないから。」 「いい加減辞めなさいよ!」 「目障りなのよ!」 トイレに行っては、なぜか彼女たちと遭遇し、こうして意味の分からない殴られかたをされ、ひたすらそれに耐える日々。 確かに彼女たちの言ってることは一理あるかもしれない。 南井恭平や榊がいれば、彼らの目を掻い潜ってこうしたことはやりにくい。 彼らがいるだけで、十分な保護になっている。 しかも、榊はその事を知っている。 会社にいるときは、極力目を光らせてくれている、頼りになる上司だ。
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