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「お前本当に熱下がった?」
熱は下がったけど朝練はまだキツくて休んでしまったからいつもより遅くに登校して席に落ち着くと剣道の朝練から帰ってきたみっちゃんが話しかけてきた
多少キツくてもいつも一緒に登校してたから心配かけたかなあ……
「あー…うん!!大丈夫!!元気!!」
「……はあ。ちょっとごめんな。」
溜め息をついて俺の額に手をあてる
……ひんやりして気持ちいい。
「みっちゃん、低体温だったっけ?」
「ばかか。やっぱお前少し熱あるよ。ちゃんと朝体温測ったか?」
「測ったよ。」
測ったらいつも通りだったし元気だったから朝御飯ちゃんと食べて登校したのに。
「何度だった?」
「6.4くらい?」
「……少なくとも7.6はあるぞ。」
「えー……壊れてたのかな。」
「お前まだあの水銀のやつ使ってんのか?いい加減買い直せよ……。」
……愛着あるの手離すの辛いんだけどなあ
みっちゃんがそう言うなら。
「今度買い直すよ。」
「うん。」
へらりと笑えば脱力したみっちゃんが微笑みながら頭を撫でてくれた。
「折角頑張って来てるけど今日はもう帰れ。」
宥めるように言われるけどそれは聞き入れられんぞ。
「いやじゃ。」
「いきなり語尾変えんなよ。だめだ。帰れ。」
「……だって先輩に会えてない。」
「お前本当あの先輩好きだよな。」
「当たり前じゃん!!俺ここに入ったの先輩がいたからだし。」
「俺が受けるからじゃなくて?」
「なんでみっちゃんが受けるからって俺がここ受けるの?」
みっちゃんとは家近いし高校違っても話せるし遊べるし……みっちゃんいなくても別に困ることないし。
「俺みっちゃん受けなくても先輩がいるからここ受けてたよ?」
「………。」
みっちゃんなんか落ち込んでる。
「ああもう!!まじあの先輩じゃまっ!!宮ちゃんを俺から奪いやがってえぇぇ!!」
どうして落ち込んでるのかなとか思ってたらなんか叫んで出て行っちゃった。
「みっちゃ~ん……。もうすぐSHRはじまるのに。」
「宮本…お前はもう少し相手を思いやってやれ。」
みっちゃんが走り去った廊下を見つめてたらなぜか先輩が現れた
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