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何故?
「欲しくて手を伸ばしたのに
どうして
突き飛ばしたの?」
確かに欲した
まだ温かみのある心を
心を喰らう事で
自らの冷めたものを
満たそうとした
他の者の心を蝕む事でしか
保てない身体と心
でも
だからといって
好んでなんか無い………
好きで蝕んでる分けじゃない
「けれどさ、
もし僕が頼んだら
君は僕を食べるのかな?」
冷たい水に浸りながら
その子は微笑んだ
「きっと
今のみたいにしてくれるなら、
苦痛も、何もなく、
心を無くしてくれるなら、
願う人もいるよ」
一瞬、
何を言ってるかと思った
「たぶん、君なら
そんな気持ち
解ると思うんだけどな」
だけどそうなんだ
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