エッチするまで死にきれない

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『1時間前、帰宅途中に………。大型のトラックと正面衝突して……』 同期は、すすり泣く声で経緯を説明する。 1時間前って………、私と別れた後って事? 『即死だった……』 頭の中が真っ白になる。 電話口で、同期が通夜の話とか色々伝えてくれる言葉が、頭の中に入ってこなかった。 電話が切れると、先輩は黙って立ち上がる。 ビクリとする、私。 「俺、死んだんだ。」 言葉を繰り返す。 「もう死んだから、いっそ正直に打ち明けようと思う。」 先輩は、淡々といい放つ。
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