第一章 賑やかなある日。

5/13
前へ
/48ページ
次へ
「おぉレイス♪今日も良いもふもふ加減で…ん?この肌触り…シャワー入ったばっかしかぁ…!あぁ…このまま抱き枕に……」 俺が必死に身体から引き剥がそうとするが…取れない。 「おいっ!気持ちわりぃなぁ…離れろよ!ルレアっ!」 このルレアと呼ばれた物た…女が俺を拾ったあの時の少女だ。 歳はレイスより二つ下で、身長も低い。 現在、俺が185cmだから… コイツは、大体150cmくらいだろう ルレアは、このように毎日毎日抱きついてくる。 こっちにとってはいい迷惑なんだよな…… 「んふふぅ♪嫌だね。誰が離れるもんかっ!」 ──コノヤロウ…そっちがその気なら… レイスはルレアを抱え…ベッドへと向かう。 「え…?」 ルレアが戸惑う。 先程まで嫌がっていたレイスが嫌がりもせずに私を抱えて…ん?ベッド…? ──まっ…まさか…… ──そんな…いきなり…しかも朝から…!? レイスが静かにベッドへとルレアをおろす。 ルレアもすんなりと離した。 それどころか顔を背け、真っ赤にしながら必死に言い訳をする。 「そっ…そんな…私の美貌に惚れたからって…いっ…いきなりこっ…こうゆうことするのはちょっと…まっまま…まだっ…準備が…でも…レイスが…」 そう言い、顔をレイスに向けると… ───もういなかった。 ルレアの中で、プツっと何かが切れた音がした。
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加