第一章 賑やかなある日。

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「はぁっ…はぁっ……」 俺は宿屋から飛び出し、街道の少し先にあるレストラン前に来ていた。 深呼吸し、息を落ち着ける。 「ここまで来りゃあ、そう簡単には………さて、飯食うか!」 意気揚々と店内へと入る。 席へと座り、適当にメニューを選び頼んだ。 ………一応…二人分の。 「レイスゥッ!!!!」 ルレアが息を荒げながらレストランに入ってきた。 …早い。あまりにも早い。 何故見つかったんだ……。 他の客が何事かと振り返るが、ルレアはそれには目もくれず此方へと歩いてくる。 そして俺の前の席にどんっと座ると、睨みながらこう言った。 「酷いじゃないっ!乙女心を弄ぶなんてっ!」 テーブルをバンバン叩いている。 ──いやいや、それよりこっちの迷惑を考えてないよな?お前…。 レイスはそう思いながらルレアを見つめる。 その瞬間、ルレアの目付きが変わる。 これは…この…とろんとした目は……!! 俺は椅子ごと後退る。 そんな様子を見たルレアは、笑顔でこう言った。 「あとでたーーっぷりもふもふさせてもらうから…」 やっぱりか………。 全身に悪寒が走る。
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