第二章 封印されしモノ

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かと言うコイツは、泣き声になりながらずっと何かに「ごめんなさいぃぃ…」と謝罪している。 とりあえず無害のようだったのでそのまま無視し、森を早めに抜けることにした。 恐がるルレアを引きずりながら森を進んで行くと、段々だか道が拓けてきた。 そろそろ出口か…?と思ったが、そう簡単にこの森は抜けられるものではなかったらしい。 しばらく歩くと大きな岩らしきものが見えた。 「ひぁぁぁ!?ばっ…化けもっ…」 「あーもー!落ち着けってば!」 暴れるルレアをなだめ、少しずつ岩へと近付いていく。 近付くにつれ、それは岩ではなく何かを象った物だと気付いた。 「これは……「首がない巨像」…??」 大きさは俺が二人分は普通にあるだろう。 その巨像の手には大剣を持っている。 よほど怖いのか、ルレアの掴む力が増してくる。 恐る恐る巨像の前まで近付いてくると、何処からか声が響いた。 『我、神槍の守護者なり。汝我に挑みて力を得、この世界の覇者となるか?それとも死を選ぶか?』 「いやいやいや、なんだそのいきなりの二択?」 レイスは思わず突っ込んでしまった。 これもクレイムの一種なのか…? だとしたら…と、腕を掴んでいるルレアを見た。 「石が喋った…!ほえぇ……」 恐怖心はどこへやら、ルレアは巨像が喋ったことにひどく感動した。 『もう一度聞く…。汝我に挑みて力を得るか?それとも死を選ぶか?』 「レイス、闘(や)るの?」 ルレアが心配そうな声をあげる。 これを断れば死…。コイツに負けても多分…死だろうな。 ──やれやれ。とんだ化け物を相手にすることになったな。 そして、レイスは覚悟を決めた。 「この勝負受けてたとう。」
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