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──そういえば…巨像がそんなことを言っていたよーな…
俺は立ち上がると、槍に向かって歩いて行った。
「もーっ!何なのよーっ!レイスッ!さっきからいきなり立ったり、一人でなんかブツブツ言ってるし…」
文句を言いながらも、ルレアも後についてきた。
一方の俺は槍の前まで来ると、その場にしゃがみ、槍へと問い掛ける。
「さっき話してきたの…お前か?」
また…あの【声】が聞こえた。
『お主か…わっちの周りで騒がしくしとる奴は…。まったく…ダイダロスは何処へほっつき歩いてるものやら…』
先程の巨像はダイダロス、と言うらしい。
「あ…もしかしてさっきのやつ……?」
『なぬ!?お主ダイダロスを見たのか!?したらば何故闘わんのじゃ!ふふふ…まぁお主がどうこうしたところで、どうにかなる相手ではなかろうが……』
さっきからこの槍は何を自慢げに話しているのだろう。
俺は少し、申し訳なさそうに答えた。
「あのさ……さっき、倒しちゃったんだよねー…」
『──は…?』
「いや…だから…砕き倒し─」
「さっきから何をベラベラ独り言いってんの?やっぱり……頭打った!?」
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