第二章 封印されしモノ

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すっかりルレアを忘れていた… 俺はルレアにもう少しだけ待ってとだけ伝え、また槍の方を向いた。 しかし此方は何故か、興奮しているようだった。 『おぉ!久々の人間じゃ!しかも乙女とは……!!これはなんたる幸運じゃのぅ!』 「コイツ…まさか変態の……ジジイか……?」 小声でポツリと言う。 いやだって…『~じゃ』とか使ってるし…… 声が反応する。 「あぁ?若造……わっちがジジイじゃと…?」 肌を刺すような殺気がその場に立ち込める…… 思わず身構え、ルレアも気配に気づいたのか、すぐさま隠れた。 ……が。 『あ。わっち封印されとるんじゃった…』 思わず、ずっこけた。 後ろの視線が妙に痛い。 木陰からルレアが睨んでいるんだろう。 多分他人から見ても、今の俺はおかしいはずだ。 【声】がすまなそうに話し掛けてきた。 『すまぬ…若造!この槍抜いてくれんか?』 「抜くったって……」 実はこの槍、刺さっているのはいいが、永い年月が経っているのか酷く錆びつき、風化している。 握ったりすると多分、「ポキッ」と軽く折れてしまうだろう。 「……引っ張るぞ?」
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