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抜いた途端に、辺りに閃光が迸る。
「まぶっ……!?」
「きゃっ…!」
あまりの眩しさに、レイスとルレアは目を覆った。
一体この光の先は何があるのだろうか……
レイスがゆっくりと目を開ける。
そして思わず息を飲んだ。
「んぅ……あぁー!!ひっさしぶりの現世じゃなぁ!」
先程まで槍が刺さっていた場所に、獣人が伸びをしている。
一体なんの獣人なのだろう?
主な体毛は黄色で、耳の先、尻尾の先などが白い毛に覆われている。
淡麗な衣服、そして腰のヒモにはくびれのある大きな実がついている。
そして何よりも───
「なんか…綺麗だな…」
「うー…レイス…。まだ光、収まらないのー?」
はっ、と我にかえりルレアを見ると、未だに、両手で目を覆っている状態だった。
「もういいぞ。目開けても。」
そう言い、ルレアの頭を優しくポンポン叩いてやると、ゆっくりと手を降ろした。
俺が謎の獣人の方を見ると同時に、獣人の方から話しかけてきた。
「お主かぁ?抜いてくれたのは……。感謝するぞ♪いやぁ…わっちが異国に封印されてから何年経ったんじゃろうな。また随分と景色も変わっ」
そこまできてレイスが言葉を遮った。
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