第二章 封印されしモノ

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ルレアは襟を掴んだ俺なんて、お構い無しに無理矢理進んで行く…。 全力で引っ張っているのに、今にも力負けしそうだ。 「こ…のぉ…ッ!!おいっ!お前もなんか言って…」 獣人はレイスがズルズルと引きずられて行くのを、楽しそうに見つめていた。 そして、こちらへと歩いて来たかと思うと、予想外の行動にでた。 「何じゃ?わっちに抱きつきたいのか?よいぞ?存分に楽しむがよいっ」 獣人は嫌がるどころか、両腕を広げ受け入れたのである。 「は…?」 レイスはあまりの驚きにルレアの襟を離してしまった。 「あ"っ!?しまった!?」 時もうすでに遅し。拘束を解かれたルレアは獣人の方に走ってゆく。 「んじゃぁ…いっただっきまぁすっ!」 そのままルレアは腕の中へ飛び込んでいったのだった。 ──もふ…もふ…むに… 「あれ…!?」 「どーじゃ…?絶世と言われたわっちの毛並みは…?」 ルレアが何かに気づいた。 もう一度確かめる為にもふもふしてみる… ──もふ…もふ…むに… 「……???」 ルレアはもふもふするのをやめ、獣人の方を見た。 「んぉ?何じゃ…?もう良いのか…??」 獣人は首を傾げ、不思議がっている。 ルレアはうんうんと頷き、今度はレイスを見つめた。
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