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「ねぇレイス。ちょっとだけもふらせて…?お願い。」
かと言う俺は、いつもと違うルレアの様子に、断ることも出来ずにいた。
「す…少しだけなら…」
顔を逸らしながら言うと、すぐさまルレアが抱きついてきた。
レイスは、ビクっ…と身体を震わせる。
「かたい……」
ルレアは抱きつくのをやめると、俺を見つめる。
そして…首を傾げながらレイスに呟いた。
「多分…あの人おん…ムグっ!?」
急にルレアの口を獣人が塞いだ。
そして少し焦りながら自己紹介しはじめる…
「あ…あぁ!わ…わっちはキツネ人の、狐火 蘭丸(きつねび らんまる)と言うんじゃ!蘭丸でも良いぞ!?そそそそれとなぁ!わっちは男じゃからの!?それ以上は気にしなさんな!!」
レイスはこの慌てぶりに少し戸惑ってしまった…。
「お、おう?なんか…俺悪いことし」
「あぁぁあ!?そーじゃ!この娘少し借りるぞ!?良いな!?というか問答無用じゃ!」
「は…はぁ…。どーぞ…。」
──やっぱり悪いことしたんだろうか。
「あー…ルレアを無理矢理にでも止めた方がよかったのかな…」
俺は独り言のように呟いた。
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