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「僕は樹の事が気に入りました。分からないことがあったら何でも聞いてくださいね」
「おうっ、ありがとう!!」
「そしてこれは、お近づきの印です」
ぐい、と転校生の腕を引っ張った副会長は。
「んっふん!?」
……転校生にキスをした。
転校生は真っ赤な顔、副会長は満足げな顔、ちなみに俺は腹筋崩壊寸前の顔。
んっふんwwwなにそれwwwwww
ヤバい笑いが止まらない。カメラを片手にプルプル震えながら笑いを堪えている彰を見て更に腹筋崩壊。
「………ぶ、ふぉぅ!!」
もう無理!!限界となった俺は、思わず吹き出した。一旦声に出してしまえば、そこから波のように笑いが込み上げてくる。
「んっ、んっふん、んっふんてwwwなにそれセクシィwwwファーーーー!!」
壊れたように笑う俺に彰は若干引いたようだが、止まらないものは止まらない。
数十秒笑い続けてやっと落ち着いてきた俺だったが、この時事件は起こった。
「あー、可笑しかっ……。あれ?」
ずるり、と。
手が木から離れて、地面へと垂直落下。
徐々に近付く地面を見て、これもしかしてヤバいんじゃね、と危機感を覚え始めると同時にドスンという衝撃音が鳴り響く。
目の前には目を見開く副会長と転校生の姿があった。どういうことなの。
「…え、空から人が……?」
困惑した副会長が呟いた為、俺は瞬時に状況を把握。
つまりは落ちたわけだ、木の上から。
そうと分かれば俺のとる行動は一つだ。
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