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気持ちが悪い…と言えないところが彰の嫌なところだ。大変お似合いです。
よし、任せたぞ彰。
「センセー、ちょっと言いにくいんですけど…」
おずおず、と言った様子で彰が話を切り出した。
彰がホスト教師を先生と呼ぶことなんて滅多にないため、教室がざわめく。
全員の視線が彰に集まり、その理由に耳を傾けているようだ。
頬を赤く染めた彰が、躊躇いながらも口を開いた。
「その、りょーちゃんが朝、いきなり『抱いて』って言ってきて…」
「ぎゃあああああああああっ!!!!」
ななな何を言い出すんですか彰さん!?
しかも完全に嘘をついてる訳ではない。否定できない。
ホスト教師も冷静に「ほぉ」とか言うのやめてくれ、なんか居たたまれないから。
「で、感想は?」
セクハラアアアアア!!
『やだー先生のエッチー』で済まされる質問じゃないぞそれ。
しかもこっちを向いて質問してるってことは俺に聞いてるの?気持ちよかったかって話?俺はホモじゃない。
「えー…、変態エロホスト教師はさっさとクビになればいいと思いました」
俺の言葉を待っているようなので、仕方なく率直な意見を言えば、ホスト教師の眉間に皺が寄る。
「…いい加減ホスト教師って言うのやめろ」
否定するのはそこだけなのか。
なにかがおかしいと感じている俺を放っておいて、ホスト教師は彰に話し掛ける。
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