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…まああれだ、恥ずかしいから彰には絶対に言わないけれど、つまりは彰になら別に呼ばれてもいいと思ったから。
一年の時から同じクラスで、更には寮でも同室だから必然的に一緒にいる時間も多くなる。
そうして見えた彰という人間が信用に値すると認めたから、好きに呼ばせることにした。
…うん、本人に言ったらやっぱり「ちょw一年も一緒にいてやっと俺の価値に気付くとかwww遅いしwww」って調子に乗るだろうから、絶対に秘密だ。
ああ、この一年一緒にいて分かったことがもう一つある。
それは、彰が男同士の絡みを見て興奮する変態…もとい腐男子であるということ。
今から丁度半年ほど前、エロ本を隠していることを期待して彰のベッドの下を覗いたところ、男と男がピーしている本…通称薄い本を見つけた。
その時は随分と焦ったものだが、彰が一生懸命「腐男子は男同士の絡みを見るのが好きなだけであって、断じてホモではない!!」と力説してくれた為、彰=ホモという誤解が解けたのである。
…などと、過去を懐かしんでいた瞬間。
「…ん!俺の腐男子レーダーが反応してる…!?」
今まで訳のわからない言葉を呟いていた彰が、カッと目を見開いた。
「腐男子レーダー?…ああ、近くにホモってる奴がいたら反応するっていう…」
前に彰が喋っていたことを思い出して言えば、「That's right!」と返ってきた。無駄に発音良いのがイラつく。
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