微生物を崇める系男子はモテるらしい

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昨晩一睡もしていないが為に襲ってくる睡魔と闘いながら欠伸を噛み殺せば、間抜けな顔だと笑われた。 …こんにゃろ、誰のせいで寝不足だと思ってるんだ。 文句を言おうと口を開きかけるが、集中した状態の彰はその話題にしか反応しなくなることは今までの経験から分かっているため、仕方なく思考を戻す。 「なに、その王道転校生君はいつになったら来るわけ?」 「もうすぐかな。ってあれ、さっき俺がりょーちゃんって呼んだとき反応してくれた?うっわ珍しいな!…お、あんなところに朝っぱらからイチャついてるカップル発見!いいぞもっとやれ!!」 一つの台詞で三回も話題が変わるとは何事だ。 お前は女子か、と心の中で突っ込みながら横目で彰を見れば、はあはあと鼻息を荒らげながら呪文のような言葉を呟いている。 この状態になった彰はしばらくトリップしたまま帰ってこないので、先程彰に言われたことについて考えることにしよう。 王道転校生の話でも、あそこにいるカップルの話でもなく、俺の渾名について。 渾名というのは言わずもがな、先程彰が言った『りょーちゃん』の事である。 俺の名前である西森亮(ニシモリリョウ)の亮を緩く言っただけの単純なものであるが、考えた張本人である彰に言わせてみれば『小一時間考えた末に出た最良の渾名』らしい。 ちなみに俺はこの渾名があまり好きではなく、一年の時は彰がそう言う度に頭突きをかましていた。 それが何故今になって自由に呼ばせるんだ、と聞かれれば返答に困るが、あえて言うのならば一々頭突きをしていたら此方にもダメージが返ってくるから。 それと、もう一つは。
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