stage1~姫の相手をしてあげて

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てくてくと竹林の中をてゐとうどんげが並んで歩く。 普通であれば必ず迷うであろう複雑な道も、なんの躊躇いもなく進む。 「ところで鈴仙ちゃん、薬の材料ってどこに取りに行くの? ていうかそもそも何を取りに行くの?」 てゐがうどんげの顔を覗き込む。 「あぁ、そういえば言ってなかったわね。 まずは魔法の森で魅惑のキノコを採るでしょー」 「何よそのあやしいキノコは」 「キノコなんて全部あやしいわよ。 次に鈴蘭畑で毒を採るでしょ」 「やっぱ帰る」 「待ちなさい」 うどんげは逃げようとしたてゐの耳をむんずと掴んだ。 「嫌だー!鈴蘭畑にはあいつがいるじゃないかー!」 「はいはい。 で、最後に彼岸で彼岸花、か。…師匠は何の薬を作るつもりなんだろう」 「どうせろくでもない薬でしょ」 「まあね」 「否定しないんだ、鈴仙ちゃん」 「したくてもできないよ。 毎日毎日師匠の変な実験につきあわされたら」 「…ま、ガンバ」 「うん」 そんな会話をしながら二匹はてくてく歩いていた。
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