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「あっはははははッ!!!」
そんなのんびりとした空気をぶち壊すかのように、竹林に異様な笑い声が響いた。
「な…何事かしら?」
「さあ…」
うどんげとてゐは顔を見合わせた。
「とりあえず、声のした方に行ってみない?」
「そ…だね、鈴仙ちゃん」
二匹はできるだけ音をたてないようにして声のした方向へ向かった。
「あ…、誰かいるみたいよ」
「ほんとだ。しかも二人いるね」
二匹は立ち止まり、何者かわからない二人の会話が聞き取れ、かつ気付かれない程度の距離に移動して様子をうかがった。
「くそ…今日は調子が悪かったんだよ…」
「あは、よく言うわね。
この下劣な人間が」
人間の一人は悔しそうに地面に倒れ伏していて、もう一人の方は倒れている人間を見下ろしていた。
「ん?」
「どうしたの?鈴仙ちゃん」
「なんか…あの声聞いたことあるかも」
そう言ってうどんげはまじまじと二人の人間をみつめた。
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