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幽霊という、非科学的かつチートなご身分をフル活用し、そのころの入院していた俺に事のあらましを何故か落語調で語り始めたのだ。ちなみに割と上手かった。台座は俺の脚の上だった。
そしてこの少女、かの有名な英雄である。
はじめてみた時には盛大に戸惑いを覚えた。
「あーあたし英雄だから。よろー」
「……は?え?あ、はいよろしくおねがいします……。」
こんな感じに。
われながら無理もなかったと思う。
なぜなら相手は世界単位での戦争を止めた少女の霊なのだから。
対して、自分は好奇心旺盛な一少年。
英雄が自分の身に憑くのだ。光栄と思い、あのころ俺は契約とか言うものをしてしまったらしい。
しかし、俺は今ではこう思う。
なぜあのとき断らなかったのか、と。
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