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一人取り残されていると、徐にハルカちゃんが膝の上に乗ってきた。
「えっ、ちょっと…」
「ハルカのミルクたっぷりのミルクティー、全部飲んでね」
「なっ…//」
上目遣いで、お願いをしてくるハルカちゃんから目を離せずにいたが、ハルカちゃんが膝から降りて我に返った。
「女の子にすると訴えられかねないので、男性限定なんです…」
ハルカちゃんは恥ずかしそうに顔を伏せながら席に座り直した。
まだ膝にはハルカちゃんの重みと温もりが残っている。
「これは…男相手の方がダメだろ…」
主に股間に悪い。
「えっ…このサービスダメですかね…」
「そんなことないよ!ごちそうさま!!」
奈緒は目をギラギラさせながら言った。
ハルカちゃんは苦笑いで返す。
「弥、ミルクティー選ぶとか超いいチョイスだよ!ミルクティーが一番エロい!」
「え、やっぱ他のパターンもあるの…?」
「はい、一応全てのメニューに…」
ハルカちゃんは恥ずかしがって目を合わせてくれない。
そんな風にされたらさっきの思い出して本格的にヤバくなる。
「ちょっとトイレ行ってくる…」
「一番奥の左手にございます」
「さては弥、勃ったなぁ?」
「ちげーよ!」
俺は今嘘をついた。
肯定するわけにもいかなかったからだ。
正直男に反応したのは悔しいが、しばらく性的なことから遠ざかっていたせいだと割り切ってしまえば、自分の気持ちを落ち着かせられた。
スッキリして戻ると、ハルカちゃんと奈緒が親しげに話していた。
「ハルカちゃん、あたしと結婚してよ~」
「私にはもったいないですよ。もっと素敵な方がいらっしゃいますから。ほら、弥様とか」
「弥ー?弥はどうしても恋愛感情じゃ見れないのよ」
「そういうのは後からついてきますって」
「いやー無理。ハルカちゃんがいい!」
「悪かったな」
席に戻るタイミングを見つけられて良かったと思う半面、聞かなきゃよかったとも思う。
別に奈緒のことは俺も恋愛感情じゃ見てないけど、普通に傷つくじゃん。
「あ、すみません…」
「ハルカちゃんは悪くねぇよ」
「いえ、私が弥様の名前を出したから…」
「別にいいって」
「私は弥様のこと、とても魅力的な方だと思ってますよ」
「ハルカちゃん、私という者がありながら弥に告白!?」
慰められるように言われたが、先程ハルカちゃんで抜いた俺にはある意味辛い一言だった。
いかん、ハマりそうだ。
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