魔王と勇者の日常

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どうしてこうなった? 黒髪に赤い目をした少女は、ため息を吐きながら自分の城を掃除していた。自分を負かせた勇者は、自分を彼女にするといい無理やり彼女にし、さらには自分の城に住むという魔王の少女にとっては屈辱以外なんでもなかった。 きわめつけは、今の自分の格好だ。猫耳に首輪をつけられてメイド服。あの勇者に昨日着せられた。こんな服着るくらいならば、自ら死のうとしたが勇者は笑顔で 「もし死のうとしたら君の死体にもっと恥ずかしい格好にさせて、街に出してやる。そうだな・・・・・・すけすけのロングスカートにきわどい下着を着させようか」 あの勇者のことだ。絶対にやるに決まっている。想像しただけで震えが止まらなくなった。よし、さっさと掃除しておやつのケーキを食べよう。 魔王だった少女は、またため息を吐きながら自分の部屋へと向かった。
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