感染病①

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橋下のツッコミもスルーし、俺は続ける。 「珠季なんて、人工的天然パーマメント的な!?なんて言ってたんですよ?なんですか?人工的天然パーマメントって。何希望ですか?人工物なのか天然物なのかどっちなんですか!?」 「おい!過去を遡るな!」 橋下と同じツッコミをかます珠季を俺はまたスルーし、更に続ける。 「のび太なんて、なんて言ったと思いますか!?」 「なんて言ったんですか?」 「ははっ!聞いて驚くなかれですよ! 何にも言ってないんですよ!?」 「………」 冷めた表情をする先生にも気付かず、俺は怒涛の快進撃を見せる。 「流れで何か言うべきだったろ! どんだけマイペースなんだよ! って話ですよ!」 「ちょっと!過去を遡らないでよ!」 「その流れには乗るのかよ! どんだけマイペースなんだよ!」 のび太の流れに乗ったボケツッコミに、ツッコミを上乗せさせると俺は先生に向き直った。 「最後にですよ! ここのこいつ!パシ…糸賀!」 危うくパシリなんて言いかけたが、これを言っては俺の尊厳が失われてしまうのでギリギリ留めた。 そして、気を引き締めて抗議を続ける。 「このパシリですけどね!」 あ、やべ。言っちゃった。 口が滑ったことにドキッとするが、先生の表情は変わっていなかったのでセーフだろう。 それから息を吐いて、また口を動かせる。 「そう、このパシリですけどね!」 また言っちゃったよ! 本当に学習能力のない頭だよ! 畜生!もうこれで続けてやるよ!! 「このパシリなんですが!!」 …………。 ……………あれ? ………………。 ……………何、言うんだっけ? あああぁぁぁぁぁ~! パシリ言い過ぎて忘れちまったよ!!
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