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橋下のツッコミもスルーし、俺は続ける。
「珠季なんて、人工的天然パーマメント的な!?なんて言ってたんですよ?なんですか?人工的天然パーマメントって。何希望ですか?人工物なのか天然物なのかどっちなんですか!?」
「おい!過去を遡るな!」
橋下と同じツッコミをかます珠季を俺はまたスルーし、更に続ける。
「のび太なんて、なんて言ったと思いますか!?」
「なんて言ったんですか?」
「ははっ!聞いて驚くなかれですよ!
何にも言ってないんですよ!?」
「………」
冷めた表情をする先生にも気付かず、俺は怒涛の快進撃を見せる。
「流れで何か言うべきだったろ!
どんだけマイペースなんだよ!
って話ですよ!」
「ちょっと!過去を遡らないでよ!」
「その流れには乗るのかよ!
どんだけマイペースなんだよ!」
のび太の流れに乗ったボケツッコミに、ツッコミを上乗せさせると俺は先生に向き直った。
「最後にですよ!
ここのこいつ!パシ…糸賀!」
危うくパシリなんて言いかけたが、これを言っては俺の尊厳が失われてしまうのでギリギリ留めた。
そして、気を引き締めて抗議を続ける。
「このパシリですけどね!」
あ、やべ。言っちゃった。
口が滑ったことにドキッとするが、先生の表情は変わっていなかったのでセーフだろう。
それから息を吐いて、また口を動かせる。
「そう、このパシリですけどね!」
また言っちゃったよ!
本当に学習能力のない頭だよ!
畜生!もうこれで続けてやるよ!!
「このパシリなんですが!!」
…………。
……………あれ?
………………。
……………何、言うんだっけ?
あああぁぁぁぁぁ~!
パシリ言い過ぎて忘れちまったよ!!
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