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「遅い!」
家庭科室に飛び込んで先生から最初に言われた言葉がそれだ。
俺たちは謝罪をして少し説教された後、元々グループ分けされている場所へと移動する為、座って待機中であった生徒たちを見渡した。
俺のグループは確か…
「こっちだよ、針川」
ニコやかに笑顔を振りまく小柄な青年に手を降られ、俺はニヤけながら「おう!」と返して足を進める。
そういえば、のび太と同じグループだったな。
俺は内心嬉しくなり、スキップをしてしまう衝動を抑え、笑顔の可愛いのび太にデレながら一番奥のテーブルを目指した。
そこに邪魔が一人。
「おい!ちょっと待てよ針川!」
劣化人間だ。
そいつは、呼びかけながら俺の後ろについて歩く。
「んだよ、ついてくんなよな」
「いや、俺も同じ班だからね!?」
嫌気の差したような口振りをした俺に糸賀はすかさずツッコミをいれた。
あれ、てかこいつも同じ班だったっけ?
ちょっと待てよ…
何かが…おかしいような…
俺はハッとしてのび太のグループに目を向けて他のメンバーを確認する。
そこにいたのは…
「どうゆうことだ!?」
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