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「腰いってぇ‥」
「またかよ、喜矢武さんよォ、」
「ん、つい。」
「つい、って‥。」
目の前で繰り広げられる会話に何と無く苦笑いを浮かべる。
いつものメイクを施す前のドラマーと、スッピンでもまあまあイケメンなギタリスト。
そんな二人とは裏腹に、僕の隣では不気味にすきっ歯を見せてパソ子に微笑み掛ける目も向けられないスッピンボーカル。
ライブが近い事も有り、念入りに打ち合わせる為に集まったけど、この様子だと暫く始まりそうも無い。
「‥そんなに色んな女の子とヤって何が善いのか。僕にはさっぱりだよ。」
テーブルに頬杖つきながら、腰を抑えたままの喜矢武さんを見上げる。
「淳くん、女に興味ねェの、?」
「それとこれとは別でしょ、」
まぁ、ある訳でも無いけれど。
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