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「「 お疲れーっ 」」
各々、作業を終わらせて。
音声の調整だったり、段ボールの工作だったり、動画作成だったり。
空がオレンジから紫に変わろうとしてる頃、解散する事になった。
個人で車だったり、バイクだったり、電車だったりで帰ろうと歩みを進めようとした時、不意に服を引っ張られる感覚を覚えて振り向く。
「‥喜矢武さん、?」
朝会った時とは違った、深刻な表情で僕より背の低い喜矢武さんが僕を見上げていた。
「淳くん、」
これから告白だという筈なのに。
「これから告白、だよね?頑張って!」
僕なりの笑顔を作ると喜矢武さんが俯く。作業に疲れたのか。
「‥もし、俺が振られたら淳くん、俺の事抱き締めてくれる?」
引かれた服をぎゅっと握りながら首を傾げる喜矢武さんに、色んな感情を抱きつつ、小さく頷いた。
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