3 I like 毬藻

42/47
前へ
/508ページ
次へ
「……大丈夫か?」 「え、ノープログレムだよ??」 嘘です。プログレムだらけです 前が見えない。前が見えないんだ。ダンボールがデカ過ぎて持ち上げたらダンボールしか見えない。 嘘だろこんなのさっきまで想像もしてなかったんだけど? 「あっ本当に大丈夫だから晴伎くんは先行ってて!俺は後からゆっくり行くから」 「…わかった」 そういって晴伎君は先行った…ような気がした。前が見えないので分かんないんだけどね 本当にやばい。階段が降りられない そう、新しい部屋って言っても階が違うんだ。一階下の階なんだ… 階段を目の前にして足が止まってしまった。降りるの怖すぎる ああ、でも下りないといけないわけで…一歩一歩恐る恐る歩く 「おお~、段がある…次もー、ある…よしよし順調…そして次はぁ~ん?ん?え、ちょっと待って…どこ、どこ、どこぉ!?ってわっわっわっ!お、お、落ちるぅ!!!!!いやぁぁぁ!!」 ・・・落ちない? いやいやいや、今完全に浮遊感あったよ?でもなぜか落ちない?え、何俺浮いてるの? 「っ大丈夫か?青樹」 「……え、晴伎君!?」 「はぁ、だからさっき大丈夫か聞いたのに…」 「えっあっ……ごめんなさい…」 晴伎君が助けてくれた…俺がダンボールにしがみついてたからか、晴伎君がダンボールを支えたというかキャッチしたので俺も助かったみたい… …問題はそこじゃなくて、晴伎君の声色が凄く怖いことだ。え、何これめっちゃ怒ってる系…? え、こわいこわいこわい!!! なんか怖すぎて涙出てきた…うっ… 「結局落ちそうになって…俺が来なかったらお前…」 晴伎君はそういい、段ボールを退けようとする。多分俺の顔見ようとしてるんだようなぁ… って、ダメダメダメ!!!!俺今涙目!!!いやぁ!ダンボール行かないで!! そんな俺の抵抗も虚しくダンボールは退かされた。握力21のばかぁ!!!左手は19しかないよっっ!!!
/508ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2693人が本棚に入れています
本棚に追加