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「……大丈夫か?」
「え、ノープログレムだよ??」
嘘です。プログレムだらけです
前が見えない。前が見えないんだ。ダンボールがデカ過ぎて持ち上げたらダンボールしか見えない。
嘘だろこんなのさっきまで想像もしてなかったんだけど?
「あっ本当に大丈夫だから晴伎くんは先行ってて!俺は後からゆっくり行くから」
「…わかった」
そういって晴伎君は先行った…ような気がした。前が見えないので分かんないんだけどね
本当にやばい。階段が降りられない
そう、新しい部屋って言っても階が違うんだ。一階下の階なんだ…
階段を目の前にして足が止まってしまった。降りるの怖すぎる
ああ、でも下りないといけないわけで…一歩一歩恐る恐る歩く
「おお~、段がある…次もー、ある…よしよし順調…そして次はぁ~ん?ん?え、ちょっと待って…どこ、どこ、どこぉ!?ってわっわっわっ!お、お、落ちるぅ!!!!!いやぁぁぁ!!」
・・・落ちない?
いやいやいや、今完全に浮遊感あったよ?でもなぜか落ちない?え、何俺浮いてるの?
「っ大丈夫か?青樹」
「……え、晴伎君!?」
「はぁ、だからさっき大丈夫か聞いたのに…」
「えっあっ……ごめんなさい…」
晴伎君が助けてくれた…俺がダンボールにしがみついてたからか、晴伎君がダンボールを支えたというかキャッチしたので俺も助かったみたい…
…問題はそこじゃなくて、晴伎君の声色が凄く怖いことだ。え、何これめっちゃ怒ってる系…?
え、こわいこわいこわい!!!
なんか怖すぎて涙出てきた…うっ…
「結局落ちそうになって…俺が来なかったらお前…」
晴伎君はそういい、段ボールを退けようとする。多分俺の顔見ようとしてるんだようなぁ…
って、ダメダメダメ!!!!俺今涙目!!!いやぁ!ダンボール行かないで!!
そんな俺の抵抗も虚しくダンボールは退かされた。握力21のばかぁ!!!左手は19しかないよっっ!!!
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