2693人が本棚に入れています
本棚に追加
「…何もないです。で、今年の題材はなんですか?」
「それなんだが…決まらなくてな。何か案はないか?」
「えっ、俺なんかの意見聞くんですか?」
「…?お前も一般生徒の1人だろう?何も問題はない」
堂々としていらっしゃる会長
なんか、こう、むずがゆい。親衛隊っていう扱いじゃなくて一般生徒な扱いかぁ…生徒会役員からそういう扱いされるのって新鮮。
「うーん、俺は…シンデレラが良いと思います!」
モブが多いからな
ちなみにここで、去年やった新歓を説明しておこう。
去年やったのはアリスモチーフ鬼ごっこ。
クラスで1人、代表者が出てその代表者以外が鬼。
代表者は不思議の国のアリスに出てくる登場人物の格好をして逃げる。だから見つかりやすい
会長が去年、帽子屋役だったのは覚えてる!
あと確か会計がチェシャ猫。エロかったなぁ…。
副会長何役だったんだろ?
「シンデレラか…普通過ぎないか?」
「なので!ここで俺は新要素を足せばいいと思います」
ちなみに代表者を選ぶ際、クラスに生徒会役員がいれば選ばれないって仕組みなのです!
なので俺は絶対選ばれないよ!やったね!
ってわけで考えた新要素です
「鬼ごっこ始まる前にミニ劇でもやったらいい余興にはなるんじゃないですか?どうせ生徒会はみんな出るんでしょ?だったら喜びますって」
「……なかなかいい案だな」
「でしょ?シンデレラならみんな知ってるし、新歓まで時間がそんなになくても出来ると思います」
流石にお坊ちゃんたちでもシンデレラくらい知ってるよね?
会長が知ってたし大丈夫か。
会長が何かを考えたあと、小さい声でありがとう、と言った。
もしかして俺このためだけに呼ばれたとかじゃないよね?
「…ここまでは青樹への用だ。で、次は親衛隊への用だ」
「……」
親衛隊に用があるのは嬉しい。そういう親衛隊になれたことが嬉しい
でもね?俺単独に用があるってどういうことなのでしょうか。そんなに会長と俺仲良かったっけ?
昨日ちょっと引っ越し手伝ってもらっただけの中だよね?あれでそんなに仲急接近した?
「…その衣装を作ってほしい」
「……へ?」
最初のコメントを投稿しよう!