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黒川汐side
笹山くんが遊佐先生に絡まれている間、僕たちは食堂へ向かっていた。あの先生は笹山くんに執着しているのを知っているから待っているだけ無駄だとおもい……
だからいまは七宮くんと二人
「黒くんはさぁ、転校生の……永本くんどう思う?」
「永倉くんです。……そうですね、笹山くんは王道転校生だと思っているようですが、僕には裏があるように思います」
勘だけど…あの子は素であのキャラではないとおもう。隣の席から見ていると、授業の用意を出すだけでなにも取り組んでいない。王道だと理事長の甥だから頭がよかったり、真面目に勉強してるくせに赤点ギリギリだったり…。
なのにコイツは、話も聞かず、ただ授業に出ているだけにみえる。
「王道っていう意味わかんないけど、なにかあるっておもってるんだ?」
七宮くんはふーん、と首をかしげる。
「まあ…ハッキリと言い切れませんけど、よく思ってはないです…って……」
「ん?どったの黒くん?……あ!」
曲がり角を曲がったとき、出会い頭のように神谷会長と小野寺くんにあった
「征くんひさしぶりーっ」
「なんだ、汐と夏樹か…というか抱きつくな」
神谷くんに抱きつくなんて七宮くんにしかできない技だ。絶対的な会長だからそんな末恐ろしいことはみんなできない。
「こんにちは。……小野寺くん具合はどうですか?」
「別にどうってことない……それより笹山は?」
遊佐先生に絡まれているってことを伝えると神谷くんがピクッと反応した
「あの教師も懲りないな……功李が可哀想だ」
神谷くんは……多分笹山くんのこと気に入ってる、と僕は思う。生徒会は普通立候補か先生の推薦だけど、笹山くんだけ会長推薦。別に羨ましいとは思ったことはないけど、なにかあるんだなあって
「ねえねえー、俺お腹減ったから早く食堂いこー」
「七宮揺さぶりすぎだ」
「七宮、会長が潰れるからやめろ」
神谷くんをグラグラと揺さぶる七宮くんを小野寺くんが止める
「……食堂に行くから二人とも少し離れてくれないか」
七宮くん(190㎝)と小野寺くん(181㎝)に囲まれた神谷くん(171㎝)
神谷くんが小さいんじゃない、周りが巨人なんです。
……僕(168㎝)だって小さいんじゃないんです、周りが巨人だからry
背伸びたいな……
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