俺らの日常がカオスすぎて辛いwww

RPGパロだおwww

「ちょwwwおまwwwなんでwwwこんなとこにいんだよwwwなにその大剣www装備も俺より良いもん着けてんじゃんwwwふざけんなよお前www」
「は？」

　俺は思わず吹き出したけど、友人の反応はドライだった。訝しげに眉を寄せて、素早く後方へ飛んで俺から距離を取る。

「んだお前。急に変な笑い方しやがって、気持ち悪ぃな」
「んだとお前www友人のくせにゴラァwww」

　あいつの顔色を見た感じ、ふざけているわけではなさそうだ。現実世界では友達だけど、ここでは初対面になってしまうのか。
　つーかさ、こいつのファッションセンスどうしたwwww
　滑らかな生地を使った高そうな衣服、陽の光を反射しまくる装飾品の数々。金持ちから剥ぎ取ったアクセサリーや衣服を纏っているようにしか見えない。まるで盗賊だ。
　お前それ格好良いとでも思ってんのかwww動く度にジャラジャラうっせぇんだよwww逆に下品だぞwww

　とはいえ宝石が埋め込まれた大剣を肩に担ぐ動作は粗雑で、服装以外は明らかに俺が知ってる友人だ。
　奴は俺を頭の先から爪先までをジロジロ見て、馬鹿にしたようなイラついたような溜め息を吐き出す。

「はぁ……どう見ても貧乏人の雑魚じゃねぇか」
「ああん！？　ンだとゴラ！　初期装備ナメんなよ！　お前のファッションセンスよりマシだっつーの！」

　くっそムカつくwww友人に雑魚呼ばわりされたwww
　でもまぁ確かに今の俺は初期装備。カツアゲするにしても、経験値を稼ぐにしても物足りなさすぎるよなwww
　たぶんあいつの心境はそんなところだろう。露骨にがっかりした様子の友人は俺から目を離さないまま、大声を張り上げた。

「おい達間ぁ！　こいつハズレじゃねぇか！　身ぐるみ全部剥いだとしてもパン一個にもなりゃしねぇぞ！」

　は？　なにこの野蛮人wwww　堂々と脱がす発言？　このド変態めがwww
　いや、それよりもこいつ達間って言ったよな。この世界には達間クンもいるのか？

「っせーな兄貴っ！　あんたが言ったんだろ！　旅人だろうが商人だろうが関係ねぇ、とにかく人間を見かけたら知らせろ、って！」

　あ、いたわwww茂みからガサッと出てきたwwwこの二人はこの世界でも兄弟なのか。でも達間クンの装備はギラギラしてない。良くも悪くも飾りっけがなくて、機能的って感じだ。

「だとしても限度ってもんがあんだろ！　見るからに何もねぇ奴を襲ったって意味ねぇだろうが！　俺の指示を馬鹿正直に聞いてねぇで、少しは自分で考えろ！」

　友人は達間クンに怒鳴りつける。いや、叱りつけるといった方がいいかもしれない。乱暴な言葉の中に、達間クンの成長を促しているような意図が含められている気がした。
　耳を引っ張っているのも、友人にとっては精一杯の手加減……なのかもしれない。たぶん。

　というか……なんだあの耳？　達間クンの耳が人間にしては長く尖ってるように見えるんですけど……。ここはファンタジーな世界だから、もしかして達間クンはエルフなのか？
　いや、でも、兄貴である友人の耳は普通の人間と変わらない。一体どうなってるんだ。

「な、なぁ……お前ら一体なんなんだ？」

　初期装備の俺は怯むことなく二人に問い掛けた。