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空港から出て2時間ほどが経過し、ようやく目的地に止まった。
「到着ー。ただいまー!」
そう言って真っ先に車を降りたのはパイモン。
アミーはずっと本を読んでいたためか、車から降りると首を回した。
彼らの本拠地である神奈川県よりの東京、ナイン音楽プロダクションという看板がある建物の裏口から建物に入ると、何人かの久しいスタッフが出迎えてくれた。
パイモンやアミーがロサンゼルスでのライブの話を、スタッフとしていると、ようやくベレトとマルファスも中に入ってきた。
歓迎が終わると、VILLAINS専用のスタジオ付き楽屋に戻った。
ナイン音楽プロダクションは元々はソロの楽器演奏者(ピアニストやバイオリニスト等)しか扱わない会社だった。まだVILLAINSがVILLAINSではなかった頃、彼らが地元青森の小さなライブハウスで初めてステージに立って歌っていた時だった。(実はこのライブハウスもジャズのための場所だった。)
当時、たまたま現社長も営業出張でそのライブハウスに来ていて、彼らの高校生と思えない歌唱力と演奏に圧倒された社長がスカウトしたのが始まりだった。
VILLAINSのおかげで、今ではこのナイン音楽プロダクションの名前も広く知られるようになった。
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