王子様

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教室の窓からクラスを見ると、もう授業が始まっていた。 教室の扉を静かに開け、自分の席につく。 炎天下の中を走ってきたせいで、シャツが肌に張り付いて、気持ち悪い。 たまらず、シャツのボタンを開け、下敷きであおぐ。 「キャー!!王子の胸元が見えてる!!」 あ! しまった…!! 「カッコいい…(//∇//)」 女子の視線が一気に集まる。 は、恥ずかしい…。 「今日も遅刻かい?お・う・じ・さ・ま♪」 隣の入江純平がからかってくる。 私のこと、バカにしてる…!! 「わ、私だって…!」 私だって…。 好きで王子様って呼ばれてるわけじゃないのに…。 皆が勝手に呼んでいるだけで…。 私だって、女の子扱いしてほしい…。
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