プロローグだろうか

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「疲れた。 オレもこん中に入れてくれ」 「自分で展開しなよ」 こちらだけが消費に耐えろ、と言わんばかりのそれにそう言い返せば相手もどうにか楽をしたいが為に食い下がる。 「魔力量が違うだろ。 オレの魔力も体力も限界、いま奇襲されたら殺られる自信が有る」 そう言いながらその場にへたりこむ彼に苦笑しつつ、許可を出してしまう自分はやっぱり甘いのかもしれない。 「名無し、椅子くらいは頑張って出しな」 そうしてこの防御壁の内側へと強制転移で運べば、名前を持たない彼はくすぐったそうに笑った。 「了解、エータ」
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