第三章

8/17
前へ
/34ページ
次へ
元々髪より少し濃い空色だった瞳は左だけが緑になり、その中心には小さく叡智の神の紋章が黄色で刻まれている。 「そう。コレは叡智の神の意思で勝手に出てくるから自分では出せないんだけどね」 発現中は確かに便利の一言に尽きる。 しかし万能では、無い。 どれほど求めたからといって使いたい時に使える訳ではない。 その為、落胆するだろうレレイラ様には言えなかった。 少しの申し訳無さで無意識に苦笑が漏れる。 そこへティアが近付いてきて、興味深げに知恵の実を覗き込む。 「色彩はありふれているのに、不思議な模様が印象的だ」
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加