第三章

9/17
前へ
/34ページ
次へ
〔それは知恵の奴(やつ)の所有印だ〕 「ストエイラ、それじゃ分かんないだろ。 この模様は叡智の神の紋章なんだ」 ストエイラに向けて注意してからティアに分かり易い名称へと言い直す。 それからはティアが満足するまで観察されて、その後に漸(ようや)く話の軌道を修正することが出来た。 「それでは今、この時、知恵の実が必要だと叡智の神に判断された事柄が有るんだね」 〔奴の独断と偏見だがな。 あの陰湿な輩が何か情報を掴んだのだろう〕 「正解」 ストエイラに相槌を打つとティアがキョトン顔をした。 「やけに否定的だねストエイラ」 〔好かん〕 「激しく同意」
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加