第三章

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2人と合流してから辺りを見回して、緊迫した雰囲気が漂い始めたのを確認する。 見上げれば、先程見た黒い雲が完全にこの辺りの空を覆い尽くしていた。 じきに雨が降るだろう。 「エータ、今の状況を教えてくれるかい」 強い風に靡く髪を左手で押さえながら、ティアがこちらに近付いてきた。 「召喚科の生徒がやらかしたみたいだよ。 正規とは違う手順で契約召喚したから相手を怒らせてる。 強い水の魔力が更に高まって空気中の水分が急速に集まってるんだ」 今日は魔具科が午前のみで、治癒科は遠征実習から昨日帰ってきた為休みとなっていた。
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