プロローグだろうか

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「座っているのにも一応、理由が有るんだよ」 【陣使い】上級者の魔力行使は消費量が桁外れに多い。 「あ!アイツ《魔人》だ!」 自分は魔力容量が一般より多いけど、力を行使すれば疲れる事は疲れる。 「おいおい、あのガキが《魔人》か?」 そういう流れで、疲れると分かっているなら最初から座っておけば良くね?という考えに至ってこうして椅子を用意するようになった。 「働いてるアピールをすれば君達は満足するのかな」 座り馴れた椅子に座り、数百の魔法陣を展開して用途に合ったものを発動させる。 「うわっ!」 気紛れに待機中の陣を回転させたり上下左右と動かし、威嚇として目に付きやすくしてみる。 「急にいっぱい出すな!」 魔法陣は発動時に一番魔力を消費するので、展開したものを動かして遊ばせるだけならあまり苦にはならない。 「こっちに向けるなー!」 しかし、いつでも発動出来るという事を示す為に隙は見せられないというプレッシャー。 「このガキ! 俺らで遊んでやがるぞ!」 こうやって頭で考えるだけで気疲れしそうだ。
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