お花見。

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だって…、 黄羅って…冷たい印象しかなくて。 「ッキャーー!黄羅に…黄羅に…可愛…」 「…あら?ナナ、寝ちゃったわ。きのう夜更かしでもしちゃったのかしら?」 「違うでしょ。嬉しさのあまり、気絶しちゃったんじゃ…」 シートの上に倒れたナナさんを運ぶために、姫抱きみたいな風に体を持ち上げ、 野次馬をかき分けるように、オレ達のシートに戻った。 そこには、トランプで盛り上がっている尚紀と桃。 「ああーーっ!また負けたーー!!」 尚紀って、トランプ好きなのかな。 ていうか、尚紀って学習能力無いよな。前に桃に負けてたのに。 オレはそんな2人を尻目に、ナナさんをシートの上に静かに寝かせた。
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