お花見。

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「じゃ、次、俺ーー」 オレの考えを遮るように、桃が立候補した。 それを見た後藤さんは、桃を見るなり大きな目を更に見開き、目をパチパチさせる。そして、目を輝かせる。 「おーー!キミーー!かっこいいねー!うちの事務所に来ない?」 なに今スカウトしてんの? てか、今更です。 「…ははっ。間に合ってるんで」 そう苦笑いをした桃は、シートに乗り、キューティー●ニーを歌い出した。 「ぷはっ」 …そういや、桃はカワイイもの好きだったよな。 キティちゃんとか。 ある意味、最強だよ。 ーーーーーーーーーーーーーー それから、順番に歌っていき、全員が歌い終わった。 そして、いつの間に審査員になったのか、後藤さんが1位を発表した。 「えー、では、審査結果を発表致します。 …1位は…、私ーー! 素晴らしい歌唱力に、凄まじい表現力!コクとキレも申し分なし!!」 その発表の途端、みんなが脱力した。 自分で言うか。 てか何ですか、コクとキレって。
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