お花見。

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どうしても言葉が詰まってしまう。 言葉が喉の奥につっかかったまま、張り付いている。 尚紀の言っていることは…分かる。 …分かるけど。 何も言えなくなり、黙ったまま俯いてしまったオレを見て、尚紀はまたため息を一つついた。 「…だから言いたくなかったんだよ」 尚紀がボソッと言った。 「…え?」 言いたくなかったって…。 散々考えてオレが顔を上げる頃には、尚紀の姿は無く、オレ1人が道にたたずんでいた。 どういうことだよ…。 尚紀…。
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