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「……あの、何か……ごようですか?」
瞳は自然と恐る恐る彼女に聞いていた。
「……貴方はいまこう思ってますね? もし私がもっと綺麗だったらこんな思いをしなくてよかったのに、と」
まるで心の中を見透かされたようで瞳は言葉も出なかった。
「そしてもし、もっと自分が美しかったならきっと彼も私を捨てるような真似はしない筈だとも――」
「そんな……どうしてそれを――」
瞳の心臓の鼓動が早まりドクドクと波打つ。
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