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「それでは発表致します! 第32回ミスジャパン、グランプリに輝いたのは!」
アナウンスと同時にドラムロールが会場中に鳴り響く。
「エントリーNo91――」
その瞬間彼女に浴びせられるスポットライト。そして盛大に沸き起こる拍手喝采。
その時彼女は恍惚とした表情を浮かべながら涙した。
「おめでとうございます。今のお気持ちは?」
「はい、何か本当にもう信じられなくて。でも私がここまで残れたのも数多くの友人の助けがあったから――」
この時、彼女の涙は誰に向けて流されたものだったのだろうか?
自分の為か? それとも――
今の彼女が美しさを手に入れるために犠牲にしてきた人達の為なのか――
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