~美への憎悪と憧れ~

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 クラスの生徒が、次々と馬の合う友達を見つけ学校生活を楽しく過ごし始めた頃も、泰子は一人であった。  そしてそれは起きた。 「ねぇあの子いつも一人でちょっと暗くない? デブで根暗って最悪」  言いだしっぺは、クラスでも可愛いと男子から評判が良かった美鈴という女子だった。 「ってかさ。あれマジで女? 性別詐称じゃねぇの?」     クラスの男子も一緒になって泰子を馬鹿にする。  周りの他の女子からもくすくすという笑い声が聞こえ始めていた。
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