~美への憎悪と憧れ~

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「泰子? お前、泰子なのか?」  以前の記憶とまったく違うその異形に、松木は驚き両眼を見開く。  だが、それに応えるように口角を吊り上げる泰子の姿を見て松木の中で何かが切れた。 「てめぇ! あれほど痛めつけてやったのにふざけた事しやがって!」  吠えあげ、松木は泰子へと詰め寄るとその胸ぐらを掴もうと右腕を伸ばす。  だがその行為は泰子の凶腕によって阻止される。
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