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数ヵ月後。泰子はすっかり自宅の部屋に篭もりきりになってしまっていた。
事件後は泰子の母も必死だった。
やはりお腹を痛めて産んだ娘という事もあるのだろう。
少しでも腕の良い弁護士を雇い、刑が軽くなるよう努めたのだ。
その甲斐あってか、泰子は保護観察処分程度で家に戻る事となる。
泰子は、それからはもう部屋を出ることはなくなった。
部屋でお菓子を好きなだけ食べ、食と惰眠を貪る。
しかしそんな自堕落の娘に対しても、母は下手に外に出られて大きな問題を起こされるぐらいなら、このまま部屋に閉じ込めておいた方が多少はましだと思っていたのだろう。
あんな事があってから、泰子に会いに来るような酔狂な者もいなかった。
泰子にとって身近な存在は母だけであった。
そしてその母も、とにかく泰子の機嫌を損ねないように努めた。
基本泰子はしっかり食べ物を与えておけば大人しかった。
だがそれでも防ぎきれない事はあった。
例えばテレビだ。
元々泰子の部屋には、薄型のテレビが備え付けてあったのだが――
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