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そしてその事が功を成した。
母の思惑通り、泰子は日がな一日中タブレットを弄りまわすようになっていた。
特に泰子がはまっていたのはソーシャルネットワーク系のサービスで、その中でも特にアバターという物に心を奪われていたのだ。
アバターとは、要はインターネットのサービス上で与えられる自分の分身となるキャラクターである。
そのキャラクターは髪型や服装、体型等を自由に選んで装飾出来る。
これが泰子の心を鷲掴みにした。
そして更に泰子の気持ちを高ぶらせたのは――アバターバトルというゲームであった。
これは自分のアバターのパーツを賭けネット上の相手と闘うサービスで、ゲームは数種類用意されていた。
この中で泰子が特にお気に入りだったのは格闘ゲーム。
アバター同士が画面上で武器を使って戦い合い、勝者が賭けの対象のパーツを奪う。
流血等が表現されていて中々過激なゲームではあったが、元々暴力的な泰子にはぴったりとも言えた。
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